近年は「データ活用」に取り組む企業がとても増えてきています。

DX(デジタルトランスフォーメーション)」に取り組む企業も増えてきていますが、「データ活用」と「DX」はセットとして考えて取り組んで行かなければなりません。

今回は、「社内でもっとデータ活用を推進したい!」「データ活用の担当者として、どうしたらいいかわからない!」「社内のデータ活用が今ひとつ上手くいかない」といった方のために、データ活用の概要から、考え方、取り組み方、様々な事例などをご紹介していきたいと思います。

「データ活用」に真剣に取り組む多くの方や企業のお役に立てれば幸いです。

この記事でわかること

✔ 「データ活用」の意味が基本から理解できる
✔ 「データ活用」に取り組むメリットが理解できる
✔ 「データ活用」を組織や社内で推進していく際のポイントが理解できる

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データ活用とは?

データ活用とは、企業や行政機関、教育機関などに収集・蓄積されているデータを、付加価値の向上生産性の向上業務効率化などを目的として継続的に活用していくことを指します。データ活用には、「データが存在する」「データを発見できる」「データにアクセスできる」「データの意味が分かる」といった状態が必要になります。

また、活用するデータの「安全性」や「信頼性」といった観点もとても重要になってきています。

「データ活用」というと、「企業のマーケティング活動などに活用する」というイメージが強いかもしれませんが、企業だけではなく、地域、行政、学校などの営利活動を目的としない組織や活動においてもデータ活用が必要とされる場面が増えてきています。

データ活用・データ分析・データサイエンスの違い

データ活用」と似た言葉として「データ分析」や「データサイエンス」といった言葉があります。

データ活用の際には、これらの言葉の意味をきちんと理解して整理することが重要です。

それぞれの言葉の意味や目的については以下のように整理することができます。

用語目的
データ活用データを使って付加価値や生産性の向上、ビジネス課題解決などに役立てる
データ分析データを様々な視点から切り分けることで、物事の構造や関係性などを理解する
データサイエンス情報処理技術を活用し、データ収集・処理、統計解析や機械学習の活用、意思決定や商品開発までの一連の流れを効果的に処理すること
データ活用・データ分析・データサイエンスの違い

データ分析」とは読んで字のごとく、物事を「分ける」ことによって、対象となる現象や人物像などを明らかにしていく行為のことを指します。

例えば、小売業のマーケティングなどで良く使われる「RFM分析」と呼ばれる手法がありますが、顧客の「購入金額」「購入点数」「購入頻度」といった視点で「分ける」ことによって、顧客の購買傾向を明らかにしていく取り組みになります。

データサイエンス」については明確な定義がなく、人によってまちまちな部分がありますが、統計学や機械学習といった領域の理論を活用して、データから様々な示唆を得ていく取り組みになります。近年では、人工知能の開発とも非常に密接に関わる分野になってきています。

企業において「データ活用」を進めていく際には、まずは手持ちのデータを様々な視点から集計・可視化していく「データ分析」を実施していくことで、多くの示唆を得ることができます。

データ活用のメリット

「なぜデータ活用をしなければいけないのか?」ということについて、いくつかの視点から解説いたします。

社内や組織で「データ活用」を推進していく時に、「なぜうちの会社でデータ活用をしていく必要があるのか?」という説明を求められたりする場合の参考にして頂ければと思います。

売上の向上

自社の商品の購買データや、顧客属性のデータ、Webサイトへのアクセスデータ、競合他社の売れ筋動向のデータなど、自社のビジネスに関わる様々なデータを活用・分析することによって、売上の増加に貢献することができます。

例えば、自社で運営しているオンラインショップなどで、これまで商品を購入してくれた顧客の購買傾向や、年齢、性別、居住地といったことを分析することによって、顧客の興味関心などを明らかにし、さらに別の商品をオススメして購入意欲を掻き立てたり、同じような属性を持った見込み客に対して広告宣伝を打つ際の精度向上など、売上増加に貢献する様々な施策に繋げていくことができます。

コスト削減

もし御社がインターネット広告を掲載していたり、求人サイトに社員募集をしていたり、様々な取引先から材料などを仕入れたりしている場合に、それらのデータを分析することによって成約や採用、商談などにつながらない「ムダ」「ボトルネック」を明らかにすることができます。

データ活用に取り組む際には、まずは「コスト削減」に繋がるようなデータから分析していくことも1つの考え方です。

1週間や1ヶ月といった短期間で売上を劇的に改善することは難しいですが、オペレーションや資金のムダを改善することは、比較的早く成果を出すことが可能です。

経営状況や市場動向の把握・予測の高度化

部門や事業全体のデータを集計・可視化・分析することによって、自社の経営状況をより正確に把握することができます。

財務部などが税理や会計な視点で「損益計算書」や「貸借対照表」といったものを確認している場合は多いと思いますが、会社の数字は営業やマーケティングといった部門がどのような活動をしてどのような結果を出しているのか、ということとリンクさせていくことが重要になります。

また、これまで自社に蓄積されている大量の受発注データなどがあれば、商品の需要予測精度を高めていくことができ、売上アップとコスト削減の両方を狙うことができます。

意思決定の質向上と高速化

データを活用することによって、ビジネス上の「なんとなく」や「たぶん」といった思い込みに頼らず、客観的に意思決定をしていくことができます。

例えば、自社の商品を買ってくれるのは「20代女性が多い」と思っていたが、実際に購買データを分析してみると、一番のボリュームゾーンは「40代女性」だった、といったことが分かれば、40代女性向けに商品を改善したり、新商品を開発したりする「判断」「決断」の根拠になります。

また、リアルタイムにデータを確認することによって、これまで防げなかった不良品の検知や、事故の防止などのリスクマネジメントにも活かすことができます。

イノベーションの創出

ここ10年の世界トップ企業がGoogleやAmazonに代表される「デジタルプラットフォーマー」と呼ばれる企業に様変わりしてしまった背景には、それらの企業が大量のデータを収集して高速に分析し、施策に繋げて顧客を囲い込むというビジネスモデルを確立しているという理由があります。

もちろん、こうしたメガテック系の企業ではなくとも、世の中から得られる様々なデータや自社の顧客データを丁寧に分析していくことによって、これまでのサービスを劇的に改善することに繋がったり、新たな価値を世の中に提供するビジネを生み出せるきっかけを作りだすことができます。

活用できるデータの種類と考え方

ビジネスにおけるデータ活用には、様々なデータを活用することができます。

ここでは、経済産業省の「平成29年度産業経済研究委託事業海外におけるデータ保護制度に関する調査研究」を基に、「4つの種類」のデータをご紹介していきます。

1.目的のもと取得・編集・加工されているデータ

「目的のもと取得・編集・加工されているデータ」の代表例は政府や行政の「基幹統計」です。このデータだけではデータ活用の目的達成には使いづらい場合が多いですが、他のデータと組み合わせることによって活用の幅が広がります。

例えば、以下のようなデータが挙げられます。

目的のもと取得・編集・加工されているデータの例

気象情報、交通情報、人口動態など(民間企業の気象データや人口動態データなども含む)

2.価値あるデータ(事業活動において有用であり、企業が投資しているデータ)

「価値あるデータ」は、企業の生産性向上や研究開発という意図をもって投資されたデータになります。これらを基にして、機器のメンテナンスや、生産現場の改善、研究開発の精度向上などに役立てていくことができます。

価値あるデータの例

工場、プラント等の生産設備の稼働データ
車両や重機の位置データ
設備の空調や事務機器の稼働データ
● 法人顧客情報 など

3.パーソナルデータ

「パーソナルデータ」は、以下の「個人情報」に限定されない、個人の行動や状態に関するデータになります。SNSやWebサイトでの売上アップ、小売や飲食における店舗内マーケティング、自動車の自動運転、個人向け健康管理サービスなどに活用することができます。

パーソナルデータの例

Webサイトの閲覧履歴、商品の購買データ
個人の位置情報 (店舗内の顧客の位置データなど)
体温、血圧等のバイタルデータ など

4.個人情報

「個人情報」は、住民基本台帳やCRM上の顧客データが該当し、厳重な管理が求められます。

例えば、あるお店における販売場所、販売日時、商品分類などにより構成されたデータセットには、直接には個人に関する情報が存在しませんので上記の「パーソナルデータ」に該当しますが、携帯電話やWi-Fiなどから取得される位置情報などを含むデータセットと連携することで、「個人」に関する情報を構成することになりますので、「個人情報」という扱いになります。

個人情報のデータの例

氏名、生年月日
DNA、顔、声紋、指紋、歩行の態様、静脈
基礎年金番号、免許証番号、マイナンバー、各種保険証等

組織内でデータ活用を推進していくためのポイント

データ活用の正解は1つではないため、企業や組織の文化や規模、リソースなどによってアレンジしていくことが必要になりますが、どの企業や組織でのデータ活用の際にも必ず抑えておきたいポイントをここでは解説します。

目的・ビジョンの明確化

まずは、何のためにデータ活用をしていくのかデータ活用によって何を実現したいのかデータ活用でどんな価値を生み出していきたいのか、といった「目的」や「ビジョン」を明確にしていくことが大切になります。

1つの部署だけでデータ活用をする場合も、全社的なデータ活用を推進していく場合も目的やビジョンの明確化は必須です。

目的やビジョンが明確で納得感のあるものでなければ、この後に解説する「社内の理解」や「リソース確保」といったこともスムーズに実施していくことができません。

データ活用に限ったことではありませんが、この土台の部分をおろそかにしてしまうと、「なんとなくのデータ活用」や「なんとなくのデータ分析」が社内で生まれてしまうことになります。

社内の理解、協力体制の構築

データ活用を社内で推進していくためには、同じ部内の社員だけではなく、他の部署との連携や協力体制を構築することが不可欠です。

特に、ITやデータ活用、DXといった領域は、「難しそう」「何をするのかよくわからない」「どんなメリットがあるのか」「自分たちの仕事が増えるのではないか」といったような捉え方をされてしまう場合が多く、そうした「ヒトの問題」が壁となって取り組みやプロジェクトが進まないケースも見受けられます。

データ活用をするための目的やビジョンを明確にしつつ、社内の様々なステークホルダーとの関係性構築もマネジメントしていくことが成功の1つのポイントになります。

データ活用のためのリソース確保

データ活用のためには、他の取り組みを推進していくのと同様に「ヒト・モノ・カネ」が必要になります。

経営層がデータ活用やDXを進めたいと考えていても、現場の人材不足や予算調整の難航などでなかなか取り組みが進まないケースも少なくありません。

人材

社内のデータ活用を主位的に進めていくことができる人材がまずは必要です。社内や自社のビジネスのことにある程度精通し、ITやデジタルといった領域に抵抗のない人材を中心にチームを組むのがベストです。

データ活用をする場合のエンジニアリング業務や分析業務は、どうしても社内にリソースがなければ外部に委託することも可能ですが、データ活用の取り組み自体を推進していく役割は自社の正社員の中から選抜する必要があります。

システム

データ活用に取り組むためには、データを収集し保存するデータベースや、データ加工・データ集計等を実施するためのシステムが必要になります。

データの量がそれほど多くなければMicrosoft AccessやExcel等のソフトを使ってデータベース構築や集計・可視化等を実施することが可能ですが、本格的なデータ活用や大量データの分析を実施していく際には、GoogleやAmazonといった企業が提供しているクラウドサービスや、データの集計や可視化に特化した「BIツール」(例えばTableauなど)といったツールの導入が不可欠になります。

予算

企業のデータ活用においてネックになりやすいのが「予算」の確保です。

やらなければいけない」というのが分かっていても、実際にどれくらいの予算を組めば何が実現できるのか、といった見込みが描けないとデータ活用のための予算確保ができずに取り組みを推進していくことができません。

データ活用は事前の費用対効果の算出などが難しく、「やってみないと分からない」という部分が多いため、決裁者はあまり細かな説明を現場に求めずに、「未来への投資」と考えて大胆にチャレンジしていくマインドも重要です。

データ活用の基本的なプロセス

ここでは、データ活用に取り組む際の基本的なプロセスについて解説いたします。業界や業種、データの種類などを問わず、データ活用の全般的に通じるプロセスになります。

目的・目標の設定

まず最初に、データ活用をするための目的・目標を決めていきます。

先ほども述べましたが、いきなりデータに触ったり加工や集計を始める前に、「なぜデータ活用をするのか」「どんなデータから何を知りたいのか」「自社の問題や課題に対して示唆が得られるデータは何か?」といった視点から、データ活用の目的を決めていきます。

また、社内や部内において、事業の「KGI」や「KPI」が定められているのであれば、どのKPIを改善することで全体としてのKGIに好影響を与えるのかといった視点から、データ活用の目的や目標を決めていくことができます。(もし「KGI」や「KPI」が定められていない、という状況であればデータ活用の前にまずは事業構造を明らかにするところからスタートしたほうがよいでしょう)

データの選定・収集

データ活用の目的や目標を達成するために必要な、具体的なデータを選定・収集していきます。

小売業の購買データなどのように、すでに自社でデータを持っている場合はそのまま活用することができますが、手元に活用できるデータがない場合は新規でデータを集めることや外部の企業などからデータを購入することを検討する必要があります。

自社の課題やデータ活用の目的はハッキリしているものの、それを解決するためのデータがなかったり、データを用意するために多くの時間や資金を要する場合には、目的や目標を軌道修正することも必要になります。

データの加工・整形

データを集計・可視化・分析していくために、加工・整形していきます。

例えば、公官庁などのオープンソースのデータはテーブル形式になっていない場合が多いため、合計やフィルターなどをかけることができるようにテーブル形式に直したりするひと手間が必要です。

また、システムのエラーで本来存在するはずのないデータが混ざってしまっていたり、同じ商品なのに「全角」と「半角」で購買履歴が残ってしまっている場合には、「同一の商品」として集計や分析をするために表記ゆれを統一するといった作業が必要になります。

データ活用における分析プロセスの中では、この「データ加工・整形」というプロセスで7割~8割くらいの工数がかかると言われるほど、重要かつ多くの工数がかかる作業になります。

データ集計・可視化(データビジュアライゼーション)

データから、自社のビジネスや取り組みなどの状況を把握するために、データを集計・可視化していきます。

データを表やグラフなどにまとめて可視化することで、過去やこれまでの状況などを把握することができます。

「単純集計・クロス集計」といった集計の手法や、データの傾向を分かりやすく可視化する「データビジュアライゼーション」といった手法を用いて、データから示唆を得ていきます。

※データ活用にあまり慣れていない企業や部署の場合は、まずは普段から操作に慣れているMicrosoft Excelなどで作業をするとよいでしょう。データ分析をするための専門の人材がいる場合などは、「R」や「Python」といったプログラミング言語を使ったり、「Tableau」や「Power BI」のようなデータ可視化ツールを使用すると、より効率的に実施できます。

データ分析(データアナリティクス)

データを様々な視点に切り分けてより深く分析していきます。単純集計や、データの可視化では見えてこなかった傾向を把握するために、「カテゴリー分類」や「クラス分類」といったことを実施していきます。

ワンポイント解説

「カテゴリー分類」は顧客を地域別や店舗別といったものに分けることで、「クラス分類」は製品を売上によってABCのランクに分けたりすることを指します。

また、データ同士の相関関係を分析したり、統計解析や機械学習といったデータサイエンスの手法を用いることで、より深い示唆を得ていくことが可能になります。

分析結果を踏まえたアクションプラン策定

データ分析の結果を踏まえ、ビジネス課題の解決や改善に対するアクションプランを策定していきます。

以下のような視点からアクションプランを作っていきます。

  1. 分析結果から導いたアクションは、実現可能なのか
  2. そのアクションの実現には、どれくらいのコストがかかるのか
  3. そのアクションの実行によって、どれだけの効果が出そうか
  4. そのアクションの成果を効果検証することはできるか

ここで重要なポイントは、データ分析の結果で「良さそうな結果が出た」とか「面白そうな結果が出た」といって、それをそのままアクションプランとして提案しないように注意することです。

あくまで、今回のデータ活用の目的や目標に照らし合わせて、それらと整合性のあるアクションプランを策定していくことが必要です。

また、データ分析から導き出された結果をアクションプランとして実行するときに、これまでより多くのコストがかかってしまうような場合にも注意が必要です。

分析自体の結果が良くても、関係者の合意が取れずにアクションを起こせないといった場合もありますので、粘り強さも必要です。

施策の効果検証

データ分析の結果をもとに実施したアクションプランの効果を検証していきます。

Web広告やサイトへのアクセス、アプリの使用履歴といったような、オンラインで顧客の行動を把握することができる取り組みであれば手元にすぐにデータが集まるため、高速に効果検証を実施して改善していくことが可能です。

実店舗の購買傾向の変化などの効果検証は上記と比較するとやや時間がかかりますが、季節性や競合の動向といった外部要因なども踏まえながら施策の効果を検証し、さらにデータ活用を進めていくことで根拠のある事業立案や課題改善に繋げていくことができます。

業界別のデータ活用の動向

いくつかの業界をピックアップして、データ活用の動向やポイントなどをご紹介していきます。

製造業

製造業においてデータ活用の成果が表れやすいのは「需要予測」の分野になります。需要予測におけるデータ活用自体は従来から取り組まれてきており、「移動平均」や「指数平滑法」「因果モデル」といった手法を使用して、商品の需要を予測し、資材の購買や在庫のコントロールなどに活用されています。

これまでの需要予測は割と「属人化」しており、人の手によって分析されたり判断されたりすることも少なくありませんでしたが、今後は需要の変動が予期せぬ方向へ動いた場合にそれを修正するAIや、正確な予測を実現するAIなどの活用が進んでいくと考えられています。

小売業

小売業においては、IDつきのPOSレジから取得できる購買データの分析が主流になっています。

デシル分析やRFM分析といった手法を使って重要な顧客を特定したり、バスケット(アソシエーション)分析と呼ばれる手法を用いて、同時に購買されやすい商品を明らかにすることでキャンペーンやクーポンの配信に活用するといった取り組みが行われています。

近年では、店舗の中にAIカメラを設置することで、買い物客の外見的な特徴や家族連れなのかどうか、どのような導線で店舗を回遊しているのか、といったデータの分析も可能になってきています。

建設業

建設業においては、AIを搭載した建設機械の導入や整備が進んできており、建設現場の省人化に繋がってきています。

また、建物を建設するプロセスにおいても、従来は担当者が現場に入って手作業で測定する方法が一般的でしたが、ドローン(UAV)や地上レーザースキャナ(TLS)を遠隔操作して構造物を測定、データ化し建物を管理する方法の開発・試行が進んでいます。

建設業においてはWebサービスや小売業などのように大量のデータを用いて傾向を把握して施策に繋げるというよりは、これまで職人や担当者が手作業で実施していた危険な作業を機械に代替したり、人間の目では行き届かない部分をテクノロジーを使って管理するような方向でデータ活用が進んでいます。

サービス業

飲食などのサービス業においては、「勘」と「経験」による経営から脱却し、データ活用をすることで劇的に売上増加や店舗オペレーションの改善に繋げるケースが少しずつ見られるようになってきました。

ある老舗の食堂では、入店率の計測や定食メニューの組み合わせをデータとして収集し、それらを分析することによって6年間で売上が5倍に、利益率が10倍になるなど、驚異的な成果を上げています。

データ活用に伴い、店舗のオペレーションや会計などをデジタル化、データ連携化することによって、DXの実現も加速しています。

医療・製薬

医療、製薬業界でもデータ活用は進んでいますが、法律や規制などが厳しい業界であり、人命に深く関わる場合もあることから、慎重にデータ活用を進める必要があります。

データ活用を推進していく人材にも医療分野の高い専門性が求められることや、データの種類や量が限られること、診療や治療を行う主体が医師であることなど、他の業界と比較するとデータ活用の難易度は高くなります。

職種・部門別のデータ活用のポイント

企業の中における部門や領域ごとでのデータ活用のポイントについて解説いたします。

営業部門

営業部門においては、見込み客の増加や営業の効率化、既存顧客のフォローアップなどにデータを活用することができます。

自社のホームページのアクセス履歴を分析したり、これまで商品を買ってくれた顧客の属性や購買傾向を分析することによって、より多くの顧客獲得や購入点数・回数の増加などに繋げることができます。

課題・見込み客の母数が増えない
・既存顧客フォローの適切なタイミングが分からない
・勘と経験に頼った営業リスト作成
活用できるデータや分析の例・Webサイト分析による検索順位やコンテンツの改善
・過去の取引データの傾向分析
・既存顧客の属性分析・カテゴライズによるリスト作成
効果・新たなニーズの掘り起こし
・顧客ごとの最適なタイミングでのサービス提案
・営業先訪問の優先度順位の明確化

マーケティング部門

マーケティングにおいては、ターゲティング精度の向上やマーケティング活動そのものの効率化・自動化などにデータを活用することができます。

特に近年ではWeb広告を掲載する企業も増えてきていますが、どんな属性の人が広告を見ているのか、どのような経路で成約に至ったのか、といったことがデータとして取れるようになっています。

また、交通広告などもデジタル化され、リアルな空間での広告であっても、どのような人がどの広告に興味を持っているのか、といったことも分かるようになってきているため、マーケティング領域でのデータ活用は今後も増々進んでいくと思われます。

課題・ターゲティングの精度が低い
・バナー作成の手間がかかる
活用できるデータや分析の例・サイトを訪れた顧客の特性と訴求内容のマッチング率の分析
・ディープラーニングによるバナーの自動生成
効果・広告予算の効率的な投下
・ピンポイントでのターゲティングによる訴求力の向上
・バナー作成の人件費や工数削減

人事部門

人材採用や人材育成は、まだまだ人の勘や経験に頼る場面が多く、「ピープル・アナリティクス」と呼ばれるような人材・人事のデータ活用もまだまだ始まったばかりです。

自社の業務内容と、採用したい人物が持っているキャラクターやスキルを可視化することでミスマッチを防いだり、社員に対して定期的にアンケートを取ったり、健康状態を自動的にモニタリングできるような仕組みを導入することで社員のデータを収集し、健康経営やモチベーションアップ、離職率の低下に繋げることができます。

課題・採用のミスマッチ発生
・社員の早期離職
・育成プログラムの効果が出ていない
活用できるデータや分析の例・過去に採用した社員のプロファイルと経験業務のマッチング率の分析
・社員に対する職場環境やモチベーションアンケートの分析
・育成プログラムと実際の業務内容の比較検証
効果・入社後ミスマッチの改善と戦力化までの速度アップ
・社員のモチベーションアップと離職率の改善
・実務に即した育成プログラムによる育成効果の向上
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データ活用の土台は「戦略づくり」から始まる!

最後までお読み頂きありがとうございます。データ活用には取り組むべきことが多く、高度な専門性も求められてくるため、多くの壁を乗り越えなければいけません。

データ活用の成功の第一歩は、自社の経営状態やビジネス上の問題・課題を明確にした上で、それに対してどのようにデータを活用できれば解決ができるのか、という戦略づくりが大切になります。

当社では、お客様のデータ活用に親身になって二人三脚で取り組み、1社1社をオーダーメイドでご支援させていただいております。

データ活用でお困りの企業様やご担当者様は、ぜひお気軽にエスシードにお問い合わせください。

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合同会社SCEEDでは、デジタル化やマーケティング、データ利活用に取り組む企業様に向けて、デジタル化構想やデジタルマーケティング、ツール導入など、様々な角度からサポートをさせて頂きます。
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