中小企業からのご相談を頂く上で多いのが、「集客がなかなか上手くいかない」という相談です。
特に、中小企業では集客の成果が「二極化」しやすいため、絶え間なく問い合わせや申し込みが入る企業がある一方、全く問い合わせが増えないといった企業も多いです。
そうした中で、今回は中小企業が「デジタル」を活用して集客力をグンとアップさせる方法について解説していきたいと思います。
中小企業が集客力アップのためにできるデジタル活用
「集客がなかなかうまくいかない」というのは多くの中小企業の悩みであるかと思います。
そうした中で、中小企業が少しでも「集客力」をアップさせていくために、「デジタル」を活用していくことがとても重要です。
そのためには、以下のような取り組みが必要になります。
1. Webサイトの最適化をする
2. コンテンツマーケティングに取り組む
3. SNS運用を行う
4. オンライン広告を利用する
1つ1つ解説していきます。
ウェブサイトの最適化をする
ウェブサイト(ホームページ)は中小企業にとって非常に重要な集客ツールです。
ウェブサイトを持っていない企業のほうが今では少ないかもしれませんが、御社のサイトが業者に制作を任せたっきりでほとんど更新していない状態であったり、コンテンツがほとんどないようなサイトになってしまっているのだとしたら、非常にもったいないことです。
まずは、ウェブサイトを最適化して、Googleなどの検索エンジンでのランキングを上げ、より多くの人々にアクセスしてもらえるようにすることが重要です。
「きれいなサイト」ではなく、「人が集まるサイト」を作り上げていくことが重要です。
コンテンツマーケティングに取り組む
中小企業は、「コンテンツ」を通じて自社の魅力を伝えることができます。
ここで言う「コンテンツ」とは、実際に顧客に販売する「商品」のことではなく、ブログ記事、動画、ソーシャルメディア投稿など、顧客の興味関心を引くためのものを指します。
「コンテンツマーケティング」は、以下のような視点から近年とても重要なマーケティングとしての取り組みになってきています。
- 顧客との信頼関係を築くことができる
- 購買意欲を高めることができる
- 検索エンジン上位表示につながる
- 認知度の向上につながる
コンテンツマーケティングによって、企業やブランドが提供する情報や知識が有益である場合、顧客は企業やブランド、製品やサービスに対して興味を持ちます。
また、有益なコンテンツを提供することで、上述の「検索エンジン上位表示」や認知度の向上につながるため、企業やブランドにとって非常に重要なマーケティング手法となります。
SNS運用を行う
SNSによる集客や販促は、特に一般消費者向けのビジネスにおいては年々重要性を増してきています。
SNSを活用するメリットとしては、以下のようなことが挙げられます。
✔ ターゲット層にアプローチしやすい
✔ コストが低い
✔ リアルタイムな反応が得られる
✔ コンテンツが拡散して広まることが期待できる
SNSは、自社のターゲット層が利用している場合、広告媒体として効果的で、コストが低いため、小規模な企業でも成果を出すことが期待できます。
例えば、自社が食器などを扱っているブランドなのであれば、「食器好き」の人を探してフォローするなどして、関係性を築いていけば、ブランドのファンになってくれる可能性が高まります。
また、SNSはリアルタイムな情報伝達が可能で、すぐにフィードバックを受け取ることができるため、改善策を反映できます。
シェアやリツイート機能によって、ユーザー自身が興味あるコンテンツを拡散できるため、コンテンツの内容によっては自社のブランドや商品を低コストで広めることができます。
一方で、以下のようなデメリットもあります。
✔ 情報過多になりやすい
✔ 批判やクレームのリスクがある
✔ 誤った情報が拡散される可能性がある
✔ 適切な対応が求められる
SNS上では、常に多くの情報が流れるため企業の情報が埋もれやすく、批判やクレームが発生しやすい環境でもあります。
良いことが広まる分にはよいですが、企業にとってマイナスになる情報が広まり、株価や企業活動そのものに影響が出るような事例も近年では増えてきています。
こうしたメリット、デメリットを踏まえて適切にSNSを運営するスキルが企業に求められてきています。
オンライン広告を利用する
オンライン広告(Web広告)を活用することも、中小企業の集客やマーケティングにとっては非常に大切です。
特に、テレビ広告や街中の目立つ場所に配置する交通広告のように、大きな予算が必要になる広告が掲載できない中小企業にとっては、オンライン広告は大きな味方になります。
オンライン広告も、上述のSNS運用のようにメリット・デメリットがあります。
✔ ターゲティングが精度高く、広告の表示範囲を狭めることができる
✔ 広告の成果が詳細に測定でき、ROI(投資収益率)を高めることができる
✔ リアルタイムな配信が可能で、急な情報変更にも対応しやすい
✔ 顧客との双方向な広告手法が多く、顧客とのつながりを深めることができる
✔ 広告予算を細かくコントロールしやすい
✔ インターネット上の広告は非常に多く、目立たせるためには予算をかける必要がある
✔ 競合他社の広告と並ぶと、目立ちにくい場合がある
✔ ブロック機能やスキップ機能があるため、ユーザーが広告を見ない可能性がある
✔ 不正クリックやブランドセーフティに関する問題が発生することがある
✔ ユーザーにとっては、迷惑な広告と感じることがある
テレビ広告などに比べると低コストで実施できるオンライン広告ではありますが、競合が多い商品であったり、そもそも市場でほとんど認知されていない商品を宣伝する場合は、どうしてもそれなりの費用がかかります。
また、ターゲティングの精度が高いがゆえに、「自分の心理や興味などを見透かされているようで気持ち悪い」と感じるユーザーが増えていることにも注意が必要です。
自社はどこから取り組めばよいのかわからないときは?
では、上記のような施策を実施していきたいときに、特に中小企業では「自社は何から始めればよいのかわからない」という状況になることも多いかと思います。
その際にヒントになることを以下でお伝えしたいと思います。
そもそも自社のホームページすら存在していない場合
あまりないかとは思いますが、小規模な店舗やローカルなビジネスでは、ホームページすら存在していないということがあります。
飲食店などは「食べログ」「ぐるなび」といった「口コミサイト」を経由して顧客が店舗に訪問することが一般的になっているため、かならずしも自前のホームページを持つ必要はありませんが、個人消費者向けの物販などを行う企業であれば、ホームページは必ず自前のものを用意しましょう。
ECサイトなども、できれば自前で運用できるのがベストです。
「楽天市場」などのプラットフォームを利用する方法もありますが、手数料などの負担が大きいため利益がなかなか残らないことが問題になっています。
長期的な視点で見ると、自社でECサイトを運営して直販することが大切です。
自社の商品の認知度が低いと思われるとき
自社の商品の認知度が低く、なかなか問い合わせや注文が増えない場合は、オンライン広告の利用を検討しましょう。
長期的な視点で見ると自社のホームページやECサイトを育成していくことが大切ではありますが、そうした施策は成果が出るまでに年単位での時間がかかります。
その際は、ある程度まとまった予算を確保してオンライン広告を利用するのが効果的です。
ただし、オンライン広告の運営は専門性が求められたり、データの確認や分析などに経験が必要になるため、自社で運用ができないと判断した際には、外部の企業などに委託するというのも手です。
認知やアクセスはあるものの、成約や販売に繋がらないとき
自社そのものの社会的な認知や、ブランド自体はそれなりに認知があると思われるのに、サービスに対する問い合わせや成約などがなかなか増えない、といった場合があるかと思います。
例えば、企業名はそれなりに世間一般的に知られているものの、新規事業や新サービスなどを市場に投入したばかりの頃は、なかなか問い合わせなどが増えない、といったことがあります。
そうした際には、「コンテンツ」を見直してみることが重要です。
例えば、
- コンテンツは文章だけではなく動画でも掲載したほうがよいのではないか
- 顧客に対する価値の訴求ポイントがズレているのではないか
- 問い合わせをするまでの導線が分かりにくいのではないか
- 競合はどのようなコンテンツを掲載しているのか
といったようなことを検討してみることが重要です。
特に自社が「顧客に対して伝えたいポイント」と、「顧客が商品を選ぶ上で気になるポイント」というのは一致しないケースも多く、「顧客のニーズや悩みを本当に解決できる部分はどこなのか?」といったことを改めて見直してみるとよいでしょう。
おわりに ~月1万円でもとにかくデジタルをやってみること~
最後までお読みいただきありがとうございます。
今回は中小企業の集客が上手くいかない理由や、それに対してデジタルをどのように活用していけばよいのか、といったテーマで解説をいたしました。
デジタルマーケティングの良いところは、「今日から、いますぐに始めることができる」という点と、「低予算でも取り組むことができる」という点につきます。
取り組む上で必要な環境は、使い勝手のよいツールなどがとても増えてきています。
あとは「やってみる!」という気持ち次第ではないかと思います。
もし「集客」「マーケティング」「デジタル」にお困りの際は、ぜひお気軽にエスシードにご相談ください。